なのメイド、なの! Episode3 〜時にはお休みも必要、なの!〜

…な、なんだって?
「な、何言ってんだよ。第一お前、今の状況から言ってあたしもお前もそんなに長い休みなんかとれねーです。」
そうだ、やっと事件が解決して落ち着きを取り戻そうって時に休んでたらみんなに迷惑じゃないか。
「大丈夫だよ。」
「何が大丈夫なんだよ。」
「うん、実は総務が休みを取れってうるさくって。何でも私の休暇日数があっちの労働基準法に当たるものに違反してるらしくって。」
「あー、お前仕事人間だもんなー。」
…こいつが本格的に働き始めてから、まともに休みを取ったのを見たことがない。せいぜい一般的な休暇日に休んでた程度だ。特に今回の事件はあたしもなのはも休みなしの出ずっぱりだったから…。確かに有給をとっとと消化しろっていわれても仕方ないような気もする。
「むー、別に仕事しかできないんじゃないんだよー!」
「わ、わかってるって。でもお前が勝ったらあたしがメイドになるんだろ?さっきも言ったけどあたしはそんな長く休みはとれねーです。」
「んー、大丈夫だよ。」
「何が大丈夫なんだよ。」
「だってヴィータちゃんも総務に言われたんでしょ?」
「げっ!な、何でお前が知ってるんだよ?!」
た、確かに言われた。副隊長、なるべく早めに休暇を消化してくださいって。
「でもよ、今の時期に休みを取るなんて、難しいだろ?」
「フェイトちゃん1週間前から今日まで休みだったよ?私と同じ理由でね。」
いつもの笑顔であたしにそう言った。どう見たって悪魔のような笑みにしかみえねぇ。くそ…どうもあたしに逃げ場はないっぽいな。くやしいけど。
「わーったよ。約束守れよ!」
「うん!ヴィータちゃんのメイド姿みたいからね!」
…勝ったらなんでそれにこだわるのかも聞いてやろう。うん。


というやり取りで勝負した結果、あろうことかあたしが勝ってしまったのだった。