なのメイド、なの! Episode1〜それは衝撃的な約束、なの〜

「ななななななななななな!!!」
「? 早口言葉なのかな?」
「んなわけねぇだろ!」
いつもは振り回されっぱなしのこいつの天然さに助けられるとは思わなかった。…って今十分振り回されてるじゃないか!
「ど、どうしてあたしの家にいるんだよ。っていうかその服…」
「あ、これ?はやてちゃんに借りたんだけど、どうかな?」
くるっと回ってみせてくれた。その時に何か白いものがチラッと見えた気がするけど、気にしないことにした。
「どう?似合ってる?」
小首をかしげて聞いてくるなのは。さっきから心臓の拍動が手に取るようにわかる。
「あ、ああ…いいんじゃ「ほんと?!」…っ!」
あー、くそ、ほんとこの笑顔には勝てねぇよな…。妙なまでに身体が熱い。だめだ、少し落ち着こう。深呼吸して…よし。
「ってまだ最初の質問に答えてねぇだろ!どうしてあたしの家にいるんだよ。」
まぁ、隊の宿舎だから家っていうのも語弊があるけどよ。
「え?だって約束したでしょ?」
「約束………?」
「あーっ、もう忘れたの〜?ほら、ヴィータちゃんが勝ったら一週間ヴィータちゃんのメイドになってあげるって。」
「んなものあったか……あっ!!!」
昨日の事だって言うのにすっかり忘れてた。というよりあたしはただの勝負の発奮材料なんだとばっかり思ってた。