なんとなくクリスタル

一人きりで歩く街並みは カップルばかり
そんなイヴが 少しうらやましく思って ポケットのケイタイをそっと握り締めた
ネオンサインが明るく光る街並みに 白い雪が降る
彩られた街並みにつられて 白い雪が色を 見るたびごとに変える
そんな一粒の雪が そっとてのひらに乗って 静かに溶けていく
近くて遠い空を見上げて 私は笑顔で聞いた
―今、雪は降ってますか?―
街に響く ジングルベルの音に乗せて